物理学の世界に、こういう言葉が伝わっています。
私は老いた。
死んで天国へ行ったら、二つのことについて教えを乞いたい。
一つは量子電磁力学。
もう一つは、流体の乱れた運動である。
前者については、いくらか楽観している。
つまり、量子電磁力学よりも、水の乱れのほうが難しい、という話です。
この言葉は、複数の物理学者に帰属されて語られてきました。
語り手も、内容も、少しずつ違う形で伝わっています。
出典をたどると、20世紀前半の応用数学者の言葉に行き着くようですが、確定しているとは言いがたい。
有名な逸話ほど、こういう事情を抱えています。
007回のフェルミの話と同じです。