第2部は、みなさんが「お金」と聞いて思い浮かべるもの、硬貨の話です。
最初の謎から始めましょう。
硬貨は、紀元前7世紀から前5世紀ごろにかけて、3つの場所で相次いで生まれました。
アナトリア半島(いまのトルコ)のリディア王国。
中国の黄河流域。
そしてインドのガンジス川流域。
インドの年代にはまだ議論がありますが、歴史の尺度で見ればほんの一瞬のうちに、です。
この3つの地域、互いに定期的な交流はほとんどありません。
誰かが発明して伝わったのではなく、それぞれが独立に発明した。
人類史では、こういう「同時多発の発明」が起きたとき、背後に共通の条件を疑うのが定石です。
答えを先に言います。
共通点は、戦争でした。