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穿 011

軽すぎる幽霊

第2部 物質編

1930年12月、オーストリアの物理学者ヴォルフガング・パウリが、学会に宛てて一通の手紙を書きました。

書き出しは、こうです。

親愛なる放射性のご婦人ならびに紳士諸君。

冗談めかした挨拶ですが、中身は真剣でした。
彼はそこで、まったく新しい粒子の存在を提案しています。
電気を持たず、質量はごく軽く、物質をほとんど素通りしてしまう粒子。

そして、こうも書き添えていました。
自分がやろうとしていることは、絶望的な処方である、と。

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