1900年12月14日、ベルリン。
ドイツ物理学会の講演で、42歳の物理学者マックス・プランクが、ある計算結果を発表しました。
会場がどよめいた記録はありません。
新聞も騒ぎませんでした。
発表した本人ですら、自分の仮定を信じていませんでした。
でも現代の物理学者たちは、この日をこう呼びます。
「量子論の誕生日」。
世界観の革命が、誰にも気づかれずに始まった日。
今回は、その現場を見に行きます。
まず、プランクが取り組んでいた問題から。
「黒体放射」という、いかめしい名前がついていますが、出発点はきわめて実務的でした。