突然ですが、あなたは今、存在していますよね。
体は原子でできていて、その原子は今日も潰れずに形を保っている。
実は1911年ごろの物理学では、これが説明できませんでした。
当時の理論で計算すると、原子は一瞬で、それこそ1秒の何百億分の一というレベルの時間で潰れて消えるはずだったんです。
つまり、あなたの存在そのものが、物理学への反例でした。
宇宙のすべての物質が、「理論上ありえないもの」として存在していた。
今回は、この大ピンチの話です。
そして、ピンチを「理屈は後回し」という豪快な力技でしのいだ男、ニールス・ボーアが登場します。
まず、なぜそんなピンチになったのか。
発端は、原子の中身が見え始めたことでした。