コインを投げて、手のひらでパチンと隠したとします。
表か裏か、まだ見ていません。
このコイン、表と裏の「どちらでもある状態」でしょうか。
違いますよね。
答えはとっくに決まっていて、ぼくが知らないだけです。
手をどけたら確認できる。
これは「無知」であって、神秘でも何でもない。
さて、量子力学は「電子は複数の状態の重ね合わせにある」と主張します。
これを聞いた賢明な人は、必ずこう思うはずです。
「それって、コインと同じで、決まってるけど人間が知らないだけなのでは?」。
今回のテーマは、この疑問に決着をつけることです。
先に結論を言うと、「知らないだけ」説は、実験で否定できます。
そして、その否定のロジックが、量子力学でいちばん美しい部分だとぼくは思っています。