ここまでの実験結果を、全部テーブルに並べました。
重ね合わせ。
観測すると変わる振る舞い。
不確定性。
そして、局所実在論の死。
ここからの問いは、こうです。
「で、この世界は、結局どうなっているの?」。
この問いへの回答案が「解釈」と呼ばれるものです。
どの解釈も、実験予言は同じ。
計算結果は1ミリも変わりません。
違うのは、数式の裏にどんな世界を思い描くか、だけ。
今回はまず、王者から。
教科書に「標準」として君臨し続けてきた、コペンハーゲン解釈です。
70年間の王政の中身と、その王様が実は着ている服をちゃんと説明できない、という話をします。
「コペンハーゲン解釈」は、ボーアの研究所があった街の名前から来ています。
ボーア、ハイゼンベルク、ボルンら、量子力学の建設者たちの見解の集合体です。
実は一枚岩の教義ではなく、論者によって微妙に中身が違うのですが、共通の骨格はこうまとめられます。