今回は、まるごと一冊、本の話をさせてください。
ショーン・キャロル『量子力学の奥深くに隠されているもの — コペンハーゲン解釈から多世界理論へ』(青土社)。
ぼくはこの本が大好きで、番組でも熱く語ったことがあります。
この講座を作ろうと思った理由の、かなりの部分はこの本です。
前回やったエヴェレットの多世界解釈。
あの「早すぎた理論」が、現代の物理学でどこまで真剣な理論に育ったのか。
それを、第一線の物理学者が、一般読者向けに、逃げずに最後まで書き切った本です。
量子力学の本は世の中に山ほどありますが、「不思議ですね、ロマンですね」で終わらせず、「で、世界は結局どうなっているのか」に正面から答えを出しに行く本は、ほとんどありません。
これは、その希少な一冊です。