ブッダの伝記、最終回です。
80歳になったブッダは、最後の旅に出ます。
その道中と最期を克明に記録したのが、『大般涅槃経(だいはつねはんぎょう)』という長い経典です。
これがもう、名場面の宝庫でして。
2500年前に亡くなった人の最期が、ここまで人間くさく記録されていることに、まず驚きます。
旅の途中、ブッダは重い病にかかります。
死を覚悟した侍者のアーナンダが、すがるように言うんです。
「せめて、教団の後継者について何かお言葉を」と。
このときの返事が、初期仏教のすべてを表しています。