候補はいろいろありますが、有力なのは間違いなく三国志です。
小説、漫画、ゲーム、人形劇。
千八百年前の中国の内戦が、今も日本のエンタメの一大ジャンルであり続けています。
今回は、その『三国志演義』と、『水滸伝』『西遊記』。
中国が生んだ巨大物語たちが、どうやって作られたのかを見ていきます。
じつはこれ、ひとりの天才が書いた話ではないんです。
中国の都市には、古くから講釈師という職業がありました。
盛り場に人を集め、身振り手振りで歴史や冒険の物語を語る芸人です。
三国の英雄たちの物語は、宋の時代にはすでに人気の演目でした。
子どもたちが劉備の負けに泣き、曹操の負けに喝采したという記録が残っていると伝えられます。