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物語という、最古の発明 第14回

セルバンテス『ドン・キホーテ』 — 最初の近代小説は「読書のしすぎ」の話

第3部 近代小説の誕生 個人が主役になる

戦争でも、恋でも、神でもありません。
読書のしすぎで頭がおかしくなった男の話です。

セルバンテス『ドン・キホーテ』。
17世紀初頭のスペインで生まれたこの物語から、第3部「近代小説の誕生」を始めます。

フィクションに人生を乗っ取られた男を描いた、最初の偉大なフィクション。
この入れ子こそが、近代の始まりの合図でした。

主人公は、スペインの片田舎に住む、五十がらみの痩せた郷士です。

彼の趣味は、騎士道物語を読むこと。
畑を売ってまで本を買い込み、夜も昼も読みふけるうちに、脳が乾いて、ついに物語と現実の区別がつかなくなります。

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