答えは人それぞれです。
それでも、世界中の作家や批評家にアンケートを取ると、必ず最上位に来る二作があります。
『戦争と平和』と『アンナ・カレーニナ』。
どちらも、同じ人が書きました。
レフ・トルストイ。
ロシアの大貴族にして、世界文学の最高峰。
そして晩年、82歳で家出をして、小さな駅で亡くなった人です。
今回は、その高さと、その痛ましさを両方見ていきます。
『戦争と平和』は、ナポレオン戦争の時代のロシアを描く大長編です。
主要人物だけで数十人、登場人物は五百人を超えます。
貴族の舞踏会と、農民の暮らし。
皇帝の御前会議と、一兵卒の見た戦場。
恋愛、結婚、相続、信仰、歴史論。
人生にあるものがほとんど全部入っているので、「小説の百科事典」と呼びたくなる作品です。