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物語という、最古の発明 第33回

ヘミングウェイとフィッツジェラルド — 失われた世代の光と影

第5部 20世紀前半 実験と不安の時代

第一次世界大戦は、ヨーロッパの若者を大量に飲み込みました。
生き残った若者たちも、古い価値観をもう信じられません。
神も、国家の大義も、進歩も、塹壕の泥の中で色あせてしまった。

そんなアメリカの若者たちが、1920年代、物価の安いパリに集まります。
年上の作家ガートルード・スタインは、彼らをこう呼びました。
あなたたちはみんな、失われた世代ね、と。

その世代から、20世紀アメリカ文学の二大スターが出ます。
ヘミングウェイと、フィッツジェラルド。
固い友情で結ばれ、やがてすれ違っていった二人です。

若き日のヘミングウェイは、パリの安アパートで貧乏暮らしをする無名の書き手でした。

新聞の特派員をしながら、カフェの隅で小説を書く。
空腹をまぎらすために、昼食どきは食べ物の匂いのしない道を選んで歩いた、と晩年の回想録『移動祝祭日』に書いています。

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