20世紀後半から現在まで、世界文学の地図はどう変わったのか。
案内役として、まず、図書館そのものみたいな人から始めます。
アルゼンチンの作家、ボルヘス。
そして日本から世界へ出た村上春樹まで、一気に現在まで下ります。
なお、この回に登場する作家たちの作品は、いずれも著作権が生きています。
講座の掟どおり、引用はせず、内容の紹介だけでお話しします。
ホルヘ・ルイス・ボルヘスの人生は、それ自体が寓話のようです。
本の中で育った少年は、長じてブエノスアイレスの図書館員になり、やがて国立図書館の館長になりました。
そして、その頃までに、遺伝性の病で視力をほぼ失っていたんです。
数十万冊の本の主でありながら、その一冊も読めない。
彼はこの運命を、神の見事な皮肉、という趣旨の詩に書いています。