前回、「相手のいる意思決定」を研究する学問がある、という話をしました。
今回は、その学問が生まれた瞬間の話です。
主役は、ジョン・フォン・ノイマン。
20世紀最高の天才と呼ばれることの多い、ハンガリー生まれの数学者です。
コンピュータの基本設計、原爆開発、気象予測。
現代文明の土台のあちこちに、この人の指紋がついています。
そのフォン・ノイマンが人生の一時期、本気で取り組んだテーマが、なんとポーカーでした。
ここ、この学問の性格を決めた分かれ道なので、少しゆっくりやります。
チェスは、すべての情報が盤面に出ています。
運の要素もありません。
理屈のうえでは「最善手」が必ず存在する、計算の世界です。