番外編の1本目は、音楽の話です。
ゲーム音楽は、いまやオーケストラの定期公演が組まれ、世界的な音楽の賞でも扱われるジャンルになりました。
しかしその出発点は、同時に3つの音しか出せない、ファミコンの貧弱な音源チップでした。
初期のゲーム作曲家に与えられた条件は、無理難題そのものです。
使える音はわずか、容量は極小、しかも曲は何十分もループして聴かれ続ける。
この制約が、結果として旋律の強度を鍛えました。
音色の豊かさで誤魔化せないから、メロディそのものが強くなければならない。
何百回聴いても飽きない、覚えやすく、口ずさめる旋律。
ゲーム音楽の名曲群が世代を超えて歌い継がれているのは、偶然ではなく、制約の産物です。
枯れた技術の水平思考は、音楽の世界でも起きていたのです。
全員は紹介しきれないので、この講座の本編に登場したゲームから、最低限の名前だけ。