第二次世界大戦中の、有名な話から始めます。
米軍は、帰還した爆撃機の被弾箇所を調べて、装甲を強化しようとしました。
翼と胴体に弾痕が集中している。
では、そこを厚くすればいい——。
統計学者エイブラハム・ウォールドは、真逆の提案をします。
「弾痕のない場所(エンジンや操縦席)を強化すべきです」
理由はこうです。
調べられたのは帰ってきた機体だけ。
翼に穴が開いても帰って来られた、ということです。
エンジンを撃たれた機体は——そもそも帰って来ていない。
データに写っていない。
体験する行動経済学 第14回
第3部 バイアスの図鑑
第二次世界大戦中の、有名な話から始めます。
米軍は、帰還した爆撃機の被弾箇所を調べて、装甲を強化しようとしました。
翼と胴体に弾痕が集中している。
では、そこを厚くすればいい——。
統計学者エイブラハム・ウォールドは、真逆の提案をします。
「弾痕のない場所(エンジンや操縦席)を強化すべきです」
理由はこうです。
調べられたのは帰ってきた機体だけ。
翼に穴が開いても帰って来られた、ということです。
エンジンを撃たれた機体は——そもそも帰って来ていない。
データに写っていない。