「鬼」と聞いて、あなたは何を思い浮かべますか。
角と牙、虎柄のパンツ、金棒。
節分に豆をぶつけられる存在。
あるいは「仕事の鬼」「鬼コーチ」のような比喩。
鬼滅の刃を思い浮かべた人も多いでしょう。
鬼は、日本の妖怪の中でもっとも古く、もっとも意味の重なった存在です。
今日はその重なりを、二つの軸でほどきます。
外から来る鬼と、内から生まれる鬼です。
古い言葉で、鬼は「おん(隠)」に由来するとも言われます。
姿の見えないもの、この世の外にいるもの。
それが鬼の原義に近い姿です。
では、共同体にとって「外から来る見えない脅威」とは、具体的に何だったのか。
疫病です。
飢饉です。
そして、素性の知れないよそ者です。