※動画の音声は、イケハヤの声をもとにAIで生成しています。
スクールの料金ページには、不思議な計算が並んでいます。
「受講料79万円、ただし実質15万円」。
この「実質」の正体が、国の給付金です。
仕組みを説明します。
国には教育訓練給付という制度があります。
認定された講座を修了すると、条件を満たした人には受講料の一部が戻ります。
手厚いものだと最大80%、上限64万円です。
転職を条件にした別の補助制度もあります。
制度そのものは、まともです。
学び直しを国が応援するのは、良いことです。
問題は、この制度がスクールの値付けを歪めていることです。
税金が、定価を支えている

考えてみてください。
「80%戻るなら、定価は高くても売れる」わけです。
実際、ぼくが調べた大手の6ヶ月コースは、おおむね50万円から90万円台に並んでいました(執筆時点、2026年7月)。
給付金がなければ、この値段で買う人がどれだけいるでしょうか。
つまりこうなっています。
高い定価をつける。
給付金で「実質」を安く見せる。
その差額は、税金から支払われる。
あなたの財布は守られたように見えて、原資はあなたの払った税金です。
そして前回までに見たとおり、その定価の中身は何年も前に設計されたカリキュラムだったりします。
給付金は、沈みかけた業界の延命装置になっています。
資格ビジネスという別動隊

もうひとつ、似た構造があります。
AI系の民間資格です。
生成AI系でいちばん有名な検定は、受験料が1万円ほど。
その対策講座が2万円前後で売られています。
そしてAIの世界は動きが速いので、試験範囲は毎年改訂されます。
改訂されると、資格を持っている人向けに数千円の更新テストが案内されます。
受験料、対策講座、更新料。
よくできた仕組みです。
言い切りますが、AIの民間資格を名刺に書いても、仕事は来ません。
仕事を連れてくるのは、資格ではなく実物です。
あなたがAIに何をさせたか、それだけです。

今回の締め
- 「実質10万円」の正体は国の教育訓練給付。最大80%、上限64万円が戻る制度
- 制度はまともだが、「戻るなら高くても売れる」ので定価が高止まりする。差額は税金
- 実査では大手6ヶ月コースの定価は50万〜90万円台(2026年7月時点)
- AI系民間資格は受験料+対策講座+改訂ごとの更新料という設計。名刺に書いても仕事は来ない
- 仕事を連れてくるのは資格ではなく、AIにやらせた実物
- 次回から種明かし編。12社のカリキュラムを開きます