ここから二回にわたって、ローマをやります。
イタリア半島の真ん中の、ただの都市国家が、地中海世界をまるごと支配する。
しかもその国家システムが千年以上続く。
世界史で「国のつくり方」を学ぶなら、ローマが最高の教材です。
ローマは建国からしばらくして王を追放し、共和政という体制を選びました。
一人の王ではなく、任期1年の執政官2人と、元老院と、市民の会議で国を回す仕組みです。
ポイントは「権力を一人に集めない」への執念です。
執政官が2人いるのは、お互いを見張らせるため。
任期が1年なのは、独裁者に育つ前に交代させるため。
ローマ人は「人間に権力を持たせると必ず腐る」という前提で制度を設計しました。
この設計思想は、現代の三権分立のご先祖です。
地中海の覇権をめぐって、ローマには宿敵がいました。
北アフリカの海洋国家、カルタゴです。
この両者の三度にわたる戦争を、ポエニ戦争と呼びます。