1967年、心理学者スタンレー・ミルグラムが、風変わりな実験をしました。
アメリカ中西部の住民に手紙を渡し、「面識のない東海岸の株式仲買人に、知り合いの手渡しだけで届けてください」と頼んだんです。
知らない人に直接送るのは禁止。
自分の知り合いの中で、目標人物に近そうな人へ転送していく。
届いた手紙を調べると、経由した人数は驚くほど少なかった。
平均して6人前後。
ここから「六次の隔たり」——世界中の誰とでも、知り合いを6人たどればつながる——という有名な言葉が生まれました。
なぜ、数十億人の世界がそんなに「狭い」のか。
1998年、ワッツとストロガッツという二人の研究者が、数学でこの謎を解きました。
人間関係の網は、ほとんどが「近所」の密なつながりでできています。
友だちの友だちは友だち、という固まりです。
これだけだと、遠くへは何十歩もかかる。