AIと会話していると、ときどき、ぞくっとする瞬間があります。
冗談が通じる。
気遣いのある言葉を返してくる。
まるで、画面の向こうに「誰か」がいるような手応え。
でも——本当に「誰か」はいるんでしょうか。
言葉を完璧に返してくることと、心があることは、同じなのか。
理解しているように見えることと、理解していることは、どう違うのか。
第15回で予告した「デカルトの宿題」——心と物質はどう繋がるのか——が、AIの登場で、ついに全人類の実務の問題になりました。
今回は、この最前線の問いを、三つの有名な思考実験で歩きます。
出発点は1950年、コンピュータの理論的な父、アラン・チューリングの論文です。