哲学に興味を持った人が、いちばんよくやる失敗を、最初に言っておきます。
「よし、カントを読んでみよう」。
これ、登山経験ゼロで冬の単独登頂に挑むのと同じです。
『純粋理性批判』は、哲学史でも最高難度の書物のひとつ。
実際、当時の第一級の学者たちですら読解に苦労した本です。
初心者が挫折するのは、あなたの頭のせいではなく、ルート選択のミスなんです。
イブン・スィーナーを思い出してください(第10回)。
あの大天才ですら、アリストテレスの『形而上学』を四十回読んで歯が立たず、先人の注釈書一冊で氷解した。
天才にして、そうなんです。
今回は、挫折しないための登山ルートの引き方を、まとめてお渡しします。
哲学書への正しいアプローチは、三段ロケットです。