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穿 018

その差は、偶然か — 紅茶婦人と仮説検定

第4部 推測する技術

1920年代のイギリス、ある夏の午後。
ロザムステッドという農業試験場のティータイムで、統計学の歴史が動きました。

ミルクティーを出された一人の女性、ミュリエル・ブリストル博士が、こう言ったんです。

「私、紅茶が先に注がれたか、ミルクが先に注がれたか、飲めばわかりますの」

その場にいた男性たちは笑いました。
混ぜてしまえば同じだろう、と。
でも一人だけ、笑わずに身を乗り出した男がいました。
ロナルド・フィッシャー。
のちに「現代統計学の父」と呼ばれる人物です。

「では、実験しましょう」

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