第5部は、実戦編です。
ここまで学んだ道具を握りしめて、毎日あなたを狙ってくる数字たち——広告・ニュース・レビュー・AI——を順番に丸裸にしていきます。
初回は、広告です。
先に言っておくと、この回の目的は「広告を憎むこと」ではありません。
広告の数字がどう作られるかを知り、冷静に値踏みできる消費者になることです。
質問1。誰に聞いた?
満足度調査の対象は、たいてい「購入者」です。
その商品を選んで、お金を払った人たち。
つまり、最初から好意的な人に偏ったサンプルです。
不満で離れていった元客は、調査に含まれていません。
——生存者バイアス、そのままですね。
質問2。何人に聞いた?
回答者が50人なら、98%は「49人が満足」です。
それ自体は悪くありませんが、「98%」の字面から受ける百万人規模の印象とは、だいぶ違います。
質問3。どう聞いた?
「おおむね満足」「やや満足」まで含めて98%、という集計はよくある型です。
5段階の上から3つを足せば、たいていの商品は高得点になります。