1978年、タイトーから一本のアーケードゲームが発売されます。
開発者は西角友宏。
タイトルは『スペースインベーダー』。
日本のゲーム史は、実質的にここから始まります。
『スペースインベーダー』が画期的だったのは、敵が撃ち返してくることでした。
いまとなっては当たり前すぎて、何が凄いのかわからないと思います。
しかし『ポン』からこの頃までのゲームの敵は、基本的に「避けるもの」「消すもの」でした。
インベーダーは、編隊を組んで迫ってきて、こちらを攻撃してくる。
プレイヤーは初めて、機械から「殺意」を向けられたわけです。
しかも、敵を倒すほど残りの敵の動きが速くなる。
これは実は、処理する対象が減ってプログラムの動作が速くなるという技術的制約が生んだ偶然でした。
ところがこの偶然が「終盤ほど緊張が高まる」という完璧なゲーム性になった。
制約が面白さを生む。
ゲーム開発では今もよく起きることで、作る側に回ったぼくとしては、この逸話には何度でも頷いてしまいます。