1983年、アメリカの家庭用ゲーム市場が崩壊しました。
前年まで空前の好況だった市場が、わずか2年ほどで壊滅的に縮小し、店頭にはワゴンセールの投げ売りソフトが山積みになった。
日本では「アタリショック」と呼ばれる出来事です。
何が起きたのでしょうか。
原因を一言で言えば、品質管理の不在です。
当時のAtari 2600には、ソフトを出すための審査がありませんでした。
ハードの仕様さえ解析すれば、どこの会社でも勝手にカートリッジを製造して売れた。
ゲームバブルに乗ろうと、食品会社までが参入してソフトを出すありさまで、市場は粗悪なゲームで溢れかえります。
パッケージの絵は立派なのに、中身は数分で飽きるガラクタ。
そんな体験を何度かすれば、客は学習します。
「ゲームというのは、買って損をするものだ」と。
個々の粗悪品ではなく、ゲームというジャンルそのものへの信頼が死んだ。
これが崩壊の正体です。