2001年、『グランド・セフト・オートIII』が発売されます。
開発はイギリスにルーツを持つRockstar系のスタジオ。
舞台は犯罪都市リバティーシティ。
このゲームの衝撃は、一言で言えます。
街が、まるごと遊び場だったことです。
GTA IIIにも、物語とミッションは用意されています。
しかしプレイヤーはそれを無視できました。
車を奪って海岸まで走ってもいい。
タクシー運転手ごっこをしてもいい。
ただ街を眺めて回るだけでもいい。
ゲームの側が用意した目的と、プレイヤーが勝手に見つけた目的が、同じ画面の中で対等に共存している。
この設計思想が「オープンワールド」という言葉とともに、2000年代の標準になっていきます。
ゼルダの回で話した「教えない設計」を思い出してください。
あれは荒野に手がかりを埋める設計でした。
GTAが作ったのは、目的を選ぶ自由そのものです。
都市という、信号が変わり、通行人が歩き、ラジオが流れる「動き続ける系」を丸ごと実装したからこそ、プレイヤーの数だけ遊び方が生まれた。