2000年代後半の日本で、ゲーム史の流れを変える商売の発明が起きます。
基本無料、アイテム課金。
舞台は家庭用ゲーム機ではなく、ガラケーと呼ばれた携帯電話でした。
GREEやモバゲーといったプラットフォームの上で、通勤電車の数分で遊べる簡素なゲームが無料で提供され、続きや強さやガチャに、少額の課金が積み重なっていく。
この回はその光と影を、構造の話として見ていきます。
特定の会社やタイトルを裁く回ではありません。
基本無料(Free to Play)の何が革命だったか。
値札を消したことで、遊び始める理由が「面白そうだから」だけになったことです。
- 売り切り型は、買う前に数千円分の期待を要求する
- 月額型は、住み続ける決意を要求する
- 基本無料は、何も要求しない。ワンタップで魔法円の中に入れる
その結果、ゲーム人口は劇的に広がりました。
Wiiの回で見た「ゲーム人口の拡大」を、価格ゼロという別の手段で実現したとも言えます。
そして収益は、遊んだ人の一部が払う課金で賄う。
無料で遊ぶ大多数と、深く課金する少数が同じ世界に共存する、まったく新しい経済構造です。