2010年代、ゲームの楽しみ方にひとつの地殻変動が起きます。
遊ばずに、観る。
観戦と実況。
ゲームは「する娯楽」に加えて「観る娯楽」「語る娯楽」の顔を持ちました。
観るゲームの系譜は、実は古い。
インベーダーの攻略の口伝、ストIIの回で話したゲーセンの人だかりと道場文化。
上手いプレイは、いつの時代も観客を集めてきました。
2010年代、それが産業になります。
『League of Legends』や『Dota 2』の世界大会は、サッカーの国際大会さながらの規模で開催され、スタジアムを満員にし、高額の賞金と数千万人規模の配信視聴を集めるようになりました。
韓国が国を挙げてプロゲーマーという職業を確立し、世界がそれに続いた。
日本でも格闘ゲームを中心にプロシーンが育ち、ストII道場の生き残りたちが、そのままレジェンドプレイヤーとして世界の舞台に立っています。
競技として観るゲームの面白さは、スポーツ観戦と完全に同型です。
技の凄さがわかるほど面白く、選手に物語があるほど熱くなる。
ゲームがスポーツと呼べるかという定義論争より、現に数千万人が固唾を呑んで観戦しているという事実のほうが、歴史としては重要です。