第6部は、ゲームと社会の摩擦から始めます。
ここまでの32回は、基本的にゲームの偉大さの話でした。
しかし人を夢中にさせる技術は、当然、危うさと裏表です。
この回は擁護でも断罪でもなく、論点を整理する回です。
まず事実を置きます。
WHOは2019年に採択した国際疾病分類ICD-11に「ゲーム行動症(ゲーム障害)」を収載しました。
ゲームのコントロールが効かず、生活に重大な支障が出る状態が続く場合を指す診断概念です。
日本では2020年に、香川県がゲーム利用時間の目安を盛り込んだ全国初の条例を施行し、その是非をめぐって大きな論争になりました。
大事なのは、両極端に飛びつかないことです。
- 「ゲームは依存を生む危険物だ」と一般化するのは乱暴。大多数のプレイヤーは健康に遊んでいる
- 「依存など存在しない」と切り捨てるのも乱暴。現実に生活が壊れて助けを求めている人と家族がいる